'08年,ジャスティン・チャドウィック監督。
ヘンリー8世,その2人目の妻アン・ブーリンと妹メアリー・ブーリン。
王妃の座をめぐるどろどろのメロドラマの展開ではあるものの,味わいはなぜか淡々としている。一族の繁栄のために女が身を投げ出すのが当たり前という時代もたいへんだけれど,王様がアホ(っていうか何というか…)だから次々に首をはねられていくまわりの人たちはたまらない。
計算高いアンを演ずるナタリー・ポートマンの美しさに目が釘付けで,映画としてのメリハリのなさには目をつぶる。ヒロインを見ているだけでワタシ的には十分満足。
1人目の妻キャサリン・オブ・アラゴン役がアナ・トレントだとはわからなかったな…。
ヘンリー8世とその周辺のことをいろいろ調べてみる。反逆罪でおびただしい数の人が処刑されているのにあきれる。キャサリン・オブ・アラゴンの娘メアリーは後に女王になって300人処刑したって…。正に「ブラッディ・マリー」。
リック・ウェイクマンの往年のプログレッシブ・ロックの名作「ヘンリー八世の六人の妻」も聞いてみる。 ギャグ寸前の大仰。でも本人は大まじめに作ってるんだもんなー…。ちゃかしてはいけない。ちょっとだけ好きだし。
いろいろな意味でおもしろくてためになる映画。