2021年1月9日

ポール・マッカートニー「McCartney III」を聴く

40年ぶりのひとり宅録アルバム。

78歳の歌い手に「ボーカルがなー…」と言うのも野暮だけど。聴くたびにそう思ってしまう。

体にずんと響くドラムの音はとてもいい。くっきりしたアコースティックギターの音色も。

4曲目「Women And Wives」 、6曲目「Deep Deep Feeling」、10曲目「Deep Down」のダークな感じが今のポールらしくて味わい深い。ボーカルの色合いも合ってる。

7曲目「Slidin'」はアルバム中一番ヘビー。こういうのが入ってるのがすごいなー。

8曲目「The Kiss Of Venus」、9曲目「Seize The Day」 あたりは以前からのなじみ深いマッカートニー節。これでボーカルが若かったら名曲の仲間入りしたかも。

最後の11曲目「Winter Bird / When Winter Comes」は'92年の録音に手を入れて完成させたもの。声が若くて安心して聴ける。暖かい雰囲気でアルバムが締めくくられるので印象がよい。

あいかわらず新しい切り口を開発し続けるポールには尊敬あるのみ。文句言うなんてバチが当たる…というか、よくも悪くももはやそういう次元の話じゃなくなってる。