じぶんがたりのまえに。
2024年7月22日
大澤めぐみ「おにぎりスタッバー」を読む
魔法がからむ異形の青春小説。
脳天をエクスカリバーが直撃するような文体に驚く。何なんだ、この人は。ちょっと変わった青春小説かと思いながら読み進めると早々にとんでもない展開に。
おかしさと切なさとグロテスクな奇想が渾然一体となって後半どんどん速度を上げる。
最後のページは一行四文字のみ。奔放な文体と裏腹な完全主義者的な職人芸に圧倒される。これと同じ趣向をハヤカワ・SF・シリーズの星新一の短編集で見たことがある。こういうのに弱い。
いろいろな意味でバンザイ。ついでにどうでもいいところだけど、「コピックマーカーってマロングラッセの匂いがしない?」というセリフが出てくる箇所があって、ここちよい不意打ちにシビれた…。
2024年7月1日
在宅看取りについてのMOOKの絵を描く
宝島社「自宅で終わりを迎えるために知っておきたいこと」。
初めはかわいい本文カットだけの予定だったのが、インタビューページに入るイメージイラスト3点も頼まれる。方向が全然違う絵。初めて仕事する相手に対し何と大胆な編集さんだと感心する。
幾何学模様を使用した抽象的なイメージでというのがお題で、気合を入れながらあれこれ楽しく悩む。持てるワザを駆使して最終的にはちょっとおしゃれ(?)な雰囲気に仕上げる。こういう感じ、久しぶりかも。気に入られて表紙にも使用されることに。紆余曲折の末のめでたしめでたし。
在宅死という重くなりがちなテーマをイラストで少しはとっつきやすくできたか…。
登録:
投稿 (Atom)