2025年1月26日

牧薩次「完全恋愛」を読む

戦時中から2000年代、一人の画家の歴史に殺人事件の謎をからめて描かれる力作。

謎解きそのものにはそれほど驚きはない。ミステリとしては大雑把だし。

最後の最後に明かされる仕掛けがちょっとすごい。たたみかけるように来るのでその後のサゲがきれいに決まる。「完全恋愛」とはそういうことか…。

実際のある出来事がうまく使われていて、そこの部分はほとんどバカミスなんだけど、そういう遊びがたまらなく好き。感動してしまった。