戦時中から2000年代、一人の画家の歴史に殺人事件の謎をからめて描かれる力作。
謎解きそのものにはそれほど驚きはない。ミステリとしては大雑把だし。
最後の最後に明かされる仕掛けがちょっとすごい。たたみかけるように来るのでその後のサゲがきれいに決まる。「完全恋愛」とはそういうことか…。
実際のある出来事がうまく使われていて、そこの部分はほとんどバカミスなんだけど、そういう遊びがたまらなく好き。感動してしまった。