きちんとしたわ、私トンチキ。
↑きちんとしたわわたしとんちき
クイズ番組で一文字も読まれていない問題の答えを出した対戦者。ヤラセか実力か魔法か…それとも?
その謎を解こうとする主人公の目でクイズを一問ずつ振り返る形で話は進む。自分の人生や相手の人生のエピソードももうまくまじえてノンストップの面白さ。こんなに読みやすいミステリも珍しい。
クイズ大会の世界のことはあまり知らなくて勉強にはなったけどメインはあくまでも謎解き。最後に「答え」が提示されて、そして…。
90%うなって、10%ビミョー、みたいな感じもする。読者にサービスしすぎたのかなー。それとももう一段深いところでほとんどの人が気づかない仕掛けがあるのかなー…と、本を閉じた後も気になる。
主人公のキャラクターもよく考えるとツッコミどころ満載だし。
それでも異色ミステリとしてまぎれもない傑作だと心に留めおく。
仲良し3人組の女子とその夫たち。深刻なのかお笑いなのかわからないタッチで話は進む。どちらへ転ぶかわからない面白さがよい。
塚本高史の置かれた状況にツッコミを入れ、高橋光臣の怪演に笑う。
少しずつ姿を現わす登場人物の本当の顔は笑ってばかりもいられない。それでも話は予想を裏切り続け…。
最終回、ちょっと落ち着いたかと思ったらとびっきりの展開が待つ。何を考えてるんだ、この作者は。その場面で〇〇を出すか、普通。
安達祐実は何が来ても受けて立つ横綱相撲で余裕。ムチャクチャな話をしっかり支えてプロの貫禄。