'89年,ジュゼッペ・トルナトーレ監督。
公開されて23年も経つのか…。やっと見る。
前半はトト少年の独り舞台。誰も異議を唱えられない反則技的なかわいさ。
昔の映画館の観客が子どもみたいに無邪気なエネルギーで映画を楽しむ。そこに出て来る数々の映画の断片のせいか,こちらも幸せな時間を共有している気分になり,それがこの作品の評価を押し上げる。
見ているうちに何となく自分の人生を重ね合わせてしまう(特にここが同じという訳でもないのに)。来し方行く末がなぜか頭の中でぐるぐるして切ない。
B級映画みたいな滑稽な演出がところどころにはさまれるのがご愛嬌。