左遷されて畑違いの芸能マネージャーになった沢渡一子(仲間由紀恵)の成長物語。全20回。
オープニングタイトルで浜崎あゆみ「Step by step」をヒロインたちの口パクバンドが歌うところからして楽しさ全開。
基本的にはコメディだけど毎回けっこう泣かされる。飽きさせないプロフェッショナルな脚本・演出と多彩な登場人物への愛情。
いたずらに新しさを追い求めず細かい部分まで丁寧に作られている。
見た後に何が残るというのではなく、見ている間がひたすら幸せ。それでいい。そういうものを軽やかに品よく作るのがどれほどむずかしいか…。
メインストーリーと関係ないところでもいろいろと。
たとえば高橋ジョージ。役どころは妻子に逃げられた一発屋ロック歌手。ベタベタ。へたな関西弁でしゃべると思っていると中盤あたりで…。
たとえば認知症のお父さん(中原丈雄)。ところどころで不意に会話にからむ発言。仲間由紀恵と町田啓太がなぜか「赤毛のアン」の話をする場面では「想像の翼が」とか何とか言ったりするのがおかしい(朝ドラ「花子とアン」の3人)。
最終回、最後の場面のヒロインの鼻歌。
他にも、うちの奥様は前川泰之の手の「ヒラヒラ」がいいと言う。
どれも気が利いてる。たくさんの小さなアイデアがまわりを固めて質を上げる。大傑作ドラマというほどではないんだけどついついあれこれ語ってしまう…。