2016年2月7日
湊かなえ「告白」を読む
重苦しい話が軽やかな文体でつづられるのが何とも奇妙な感覚。
章ごとに変わる語り手によって少しずつ明らかになる真実とは…。作者の目はけっこう意地が悪い。それがここでは良い方に作用する。
教育や少年犯罪をモチーフにしながらも、すみからすみまで伏線が張られて、それが次々に炸裂。とびきりのサービス精神がミステリ好きを歓喜させる。
最終章の冒頭の皮肉っぽいテイストなんてワタシのツボを突きすぎるので(心の中で)フッフッフッと笑わずにいられない。荒唐無稽とさえ映る展開も、語り手がまじえたかもしれない嘘に紛れてまるで藪の中。
疑い深い読者はああでもないこうでもないと首をひねり続けることになる。傑作。
章ごとに変わる語り手によって少しずつ明らかになる真実とは…。作者の目はけっこう意地が悪い。それがここでは良い方に作用する。
教育や少年犯罪をモチーフにしながらも、すみからすみまで伏線が張られて、それが次々に炸裂。とびきりのサービス精神がミステリ好きを歓喜させる。
最終章の冒頭の皮肉っぽいテイストなんてワタシのツボを突きすぎるので(心の中で)フッフッフッと笑わずにいられない。荒唐無稽とさえ映る展開も、語り手がまじえたかもしれない嘘に紛れてまるで藪の中。
疑い深い読者はああでもないこうでもないと首をひねり続けることになる。傑作。
2016年2月5日
安田レイ「PRISM」を聴く
初回生産限定盤(DVD付)を予約して手に入れる。ミーハー一直線の幸せ。
やっぱり声がポイント。それもガーリーな高音ではなくて、絞りだすような低音から中音。
このアルバムでの一番のお気に入り、11曲目「My way, My life」、聴く度にうなる。まるでビートルズの「I Am The Walrus」みたいな曲調に強烈なボーカル。見た目とのギャップがオーラの増幅装置として働く。
2曲目「恋詩」の間奏部でほんの一瞬短く入る「オウー」という合いの手(?) 。ものすごくワルそうだったりして、そこがたまらなくよい。
4曲目「Tweedia」のボーカルも唯一無二の声質全開。どうやったらこんな声が出るんだ? 聴けば聴くほどしびれる。
1曲目「Just for you」みたいな正統派(?)のガールズ・ポップももちろんいいのだけれど。路線がいろいろあって送り手も受け手も迷ってるかもしれない(…ワタシだけか)。ゆるやかにスリリング。
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