
かどがないからいみがないというはなし。
Electric Light Orchestra。70年代のロックバンドに突然ハマったのがこの6月。3か月くらい延々とELOばかり聴く日が続いたけど最近やっと落ち着く。
ELOはコロナの新しい生活様式との相性がいいのか…???
アルバムでは『A New World Record』『Eldorado』『Discovery』。曲では「Livin' Thing」「Telephone Line」「Latitude 88 North」といったところがお気に入り。世間では評判がもう一つの80年代のアルバムも大好き。
『Eldorado』のジャケット、「オズの魔法使い」をモチーフにしていて夢見るような感じが最高。後にトレードマークになる円盤のイラストよりこちらの方が百倍いいのに。
「Livin' Thing」はイントロのピチカートで心をつかまれ、途中の「I'm takin' a dive」の雄叫び(?)で不思議な夢を見る。波長が合ってしまったというか。
天才的なメロディーメーカー、ポップス職人のジェフ・リンのよさに今頃になって気づくというのも遅すぎだけど…。しかたがないので「尊敬する人は徳川家康とジェフ・リン」と口走っておく。腕のいい職人さんが好きなんだなー。
かなわぬ夢だけど、リアルタイムでニューアルバムが出るごとにびっくりしたり狂喜したりできたら楽しかっただろうなー…。
いかにも軽い感じの文章にちょっと引きそうになりながらも、主人公の男女がくっきり描かれるのが悪くない、おもしろく読む。
読みながらいろいろなものを思い出す。自分の高校時代であったり、「世界の中心で、愛をさけぶ」であったり…。なぜか映画「シャレード」も。あらゆるセリフを気の利いた感じに仕上げようと必死に(?)なっているように見えたりするところ(語り手の男子の設定がそうなってる)。まあ嫌いじゃないんだけど。
先に読んだうちの奥様が主人公の男子がワタシに似ていると言うけどどうかなー。…っていうか、その感覚、よくわかる(わかるんか)。
最後、共病文庫をめぐっては、作者がミステリ的手法を使って楽しませてくれたりするので、センチメンタルな歓喜の涙にむせぶ。好きか嫌いかと言われたらかなり好き。
こういうお話は世間で大々的に騒がれたりしない世界で、ひとりひっそり楽しみたかったなー(ああ、こういうところが主人公男子的か)。