クイズ番組で一文字も読まれていない問題の答えを出した対戦者。ヤラセか実力か魔法か…それとも?
その謎を解こうとする主人公の目でクイズを一問ずつ振り返る形で話は進む。自分の人生や相手の人生のエピソードももうまくまじえてノンストップの面白さ。こんなに読みやすいミステリも珍しい。
クイズ大会の世界のことはあまり知らなくて勉強にはなったけどメインはあくまでも謎解き。最後に「答え」が提示されて、そして…。
90%うなって、10%ビミョー、みたいな感じもする。読者にサービスしすぎたのかなー。それとももう一段深いところでほとんどの人が気づかない仕掛けがあるのかなー…と、本を閉じた後も気になる。
主人公のキャラクターもよく考えるとツッコミどころ満載だし。
それでも異色ミステリとしてまぎれもない傑作だと心に留めおく。