'04年,チャウ・シンチー監督。
漫画的カンフーをさらに超デフォルメ,実写でどこまでやれるかの限界に挑む。ほとんど求道者。よくやってる(バカだけど)。
見る人を楽しませるためのたくさんのアイデアがある。ギャグを活かすためのうまいCGの使い方だったり,無意味に華麗なカメラワークだったり,怒濤のごとく繰り出されるアクションだったり…ちょっとでも隙間があれば何らかのサービスを盛り込もうとする姿勢に感服。
すべてが成功していなくても,とにかく前にコマを進めてやってみる,でも手は抜かない,というのがよい。
時に残酷でグロテスクなシーンが出てくるのが困ったものだけど,あり余るエネルギーのせいなのだろうと心の中でフォローする。
やりたいことがはっきりしているのなら,ちょっとくらい他の部分がむちゃくちゃでも許されるんじゃない? …という見本(勝手に見本にするなよ)。ワタシ的には頭が下がります。
2009年9月30日
2009年9月21日
羽海野チカ「ハチミツとクローバー(3)」を読む
いつものことながら,世間とちょっとずれたところで,ぽつんぽつんとのんびり読んでいる。
美術大学を舞台にしたハチャメチャな青春物語ということになるのだろうけれど,意外に感情移入できる人物がいない。唯一共感する部分があるのはやっぱりはぐみ。孤高の天才,繊細,でもかなり変…というのがいい。
物語そのものはそれなりのおもしろさ…というか,フツーっぽい? 楽しんではいるけれど,熱中とまではいかない。
が,この第3巻,終りの方に「番外編 プックンとミルクティー」という短編がついている。はぐみとあゆみがティーコゼーを手作りする話。これにはすっかりやられる。ものすごく大ざっぱな作り方がおかしくて,それを見ているとこちらも作りたくなってくる。紅茶をいれるの,好きだし。
コミックとしても,最後のページのアップのコマがうまく決まって,さすがプロフェッショナルだなと,小さな感動。作者には悪いけれど,ここまでの本編全部よりだんぜんいい。
この路線でおもしろくなることを希望します(…もう連載終ってるって)。
美術大学を舞台にしたハチャメチャな青春物語ということになるのだろうけれど,意外に感情移入できる人物がいない。唯一共感する部分があるのはやっぱりはぐみ。孤高の天才,繊細,でもかなり変…というのがいい。
物語そのものはそれなりのおもしろさ…というか,フツーっぽい? 楽しんではいるけれど,熱中とまではいかない。
が,この第3巻,終りの方に「番外編 プックンとミルクティー」という短編がついている。はぐみとあゆみがティーコゼーを手作りする話。これにはすっかりやられる。ものすごく大ざっぱな作り方がおかしくて,それを見ているとこちらも作りたくなってくる。紅茶をいれるの,好きだし。
コミックとしても,最後のページのアップのコマがうまく決まって,さすがプロフェッショナルだなと,小さな感動。作者には悪いけれど,ここまでの本編全部よりだんぜんいい。
この路線でおもしろくなることを希望します(…もう連載終ってるって)。
2009年9月15日
ドラマ「コールセンターの恋人」を見る
心ならずも通販のコールセンターにとばされた都倉渉(小泉孝太郎)。クレーム処理をめぐって推理ごっこみたいなことを始める登場人物がみな個性的でおもしろい。
小泉孝太郎がこんなにいい役者であると初めて知る。一所懸命だけどやってることが情けなくて笑える役どころ。思い出しては苦笑する。「トホホ笑い」と名づけたい。
TVショッピングのカリスマ,南極アイス(名取裕子)の存在感がまたすごくて。ちょっと意地悪そうだけど一本芯の通ったキャラは意外と好感が持てる。オフのずっしり感と,オンエアのたまらなく軽薄できらびやかな雰囲気の対比を見るのが毎回楽しかった。いつもその横でキンキン声でしゃべるアシスタント(石井康太)も絶妙。
他にも都倉の上司の局長役の柴俊夫。エラそうなのに,いつもどこかオロオロしている様がおかしい。今クールのドラマ「オルトロスの犬」でも製薬会社の社長役をやっていて,そちらはやたら重厚。両方見比べるうちにちょっと好きになったかも。こういう落差が好みらしい。
クレームの女王青山響子(ミムラ)をめぐる話の方がメインで,それも悪くないんだけど,脇があまりにもおもしろかったのでちょっとかすんでしまったような…。
通販番組を見る習慣はないけれど,次週からこの南極アイスのTVショッピング番組がもう見られないと思うと,かなりさみしい。
小泉孝太郎がこんなにいい役者であると初めて知る。一所懸命だけどやってることが情けなくて笑える役どころ。思い出しては苦笑する。「トホホ笑い」と名づけたい。
TVショッピングのカリスマ,南極アイス(名取裕子)の存在感がまたすごくて。ちょっと意地悪そうだけど一本芯の通ったキャラは意外と好感が持てる。オフのずっしり感と,オンエアのたまらなく軽薄できらびやかな雰囲気の対比を見るのが毎回楽しかった。いつもその横でキンキン声でしゃべるアシスタント(石井康太)も絶妙。
他にも都倉の上司の局長役の柴俊夫。エラそうなのに,いつもどこかオロオロしている様がおかしい。今クールのドラマ「オルトロスの犬」でも製薬会社の社長役をやっていて,そちらはやたら重厚。両方見比べるうちにちょっと好きになったかも。こういう落差が好みらしい。
クレームの女王青山響子(ミムラ)をめぐる話の方がメインで,それも悪くないんだけど,脇があまりにもおもしろかったのでちょっとかすんでしまったような…。
通販番組を見る習慣はないけれど,次週からこの南極アイスのTVショッピング番組がもう見られないと思うと,かなりさみしい。
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