よろこびのうたのまえに。
2023年12月27日
ドラマ「ゼイチョー」を見る
税金を取り立てる公務員の話。ドラマとしては可もなく不可もなし。気楽に見られるのがよい。
眼鏡とスーツで生真面目な山田杏奈がほほえましい。いい感じ。
何かにつけふざける菊池風磨がドラマの雰囲気をこわす…と、初めは思うけれど、回を重ねるうちにちょっとずつ慣れる。隣で笑う山田杏奈も演技なのか素なのかわからない時があって、そういうどうでもいいところを面白がる。
山田杏奈のために最後まで見たのかも。
2023年12月20日
ドラマ「どうする家康」を見る
歴史上のスーパースターの物語。
少しずつ変化するオープニングのアニメーションが楽しい。第1回では普通におしゃれテイストだったのが最後はけっこう重厚な画面になっていていい仕事してるなと感心する。
ドラマそのものは古めかしさと無縁で、人によっては「とんでもない」と怒り始めるような内容だけど、ワタシはとても楽しんだ。大好きな家康だからというのもあって評価は3割増。
狂気の信長と秀吉は熱演ですごかったなー。光秀が性格悪そうに描かれすぎて笑う。脇のMVP。
松本若菜(阿茶局)の凛々しさにちょっとやられる。
赤丸急上昇の原菜乃華(千姫)は最終回がんばってたけどどうかなー。
最終回といえば北川景子(淀殿)も異常に盛り上がってた…。でもそういうのは好みじゃなくて。
家康が主人公の物語を見たのはたぶん人生初。軽い感じの大河でツッコミどころありすぎだったけどなんか幸せ。
2023年10月11日
映画「お早よう」を見る
1959年、小津安二郎監督。
何もかもがかわいくておかしい。何回も出てくる子どもたちのおならのギャグなど大して面白いわけじゃないのに微笑ましく見てしまう。
画面の中のものすべて、色と形が完璧。それもちょっと「カワイイ」寄りなのがツボ。フィフティーズ、ミッドセンチュリーのチカラもあるのかなー。
終盤にかけて楽しいムダ話の魅力がじわじわ効いて小津のスゴさを初めて認識する。駅での二人の会話シーンににこにこする。
押し売りのシーンも好き。表情が絶妙。
2023年10月6日
映画「007/死ぬのは奴らだ」を見る
1973年、ガイ・ハミルトン監督。
全体にのどかなアクション映画。半世紀前だからこんなものか…。
オープニングの音楽がポール・マッカートニーなのがうれしくてしかたがない。「Live And Let Die」はこれまでそんなに好みではなかったけれど、映画の中で流れる時の味わいは格別だなー。
タイトルバックで introducing Jane Seymour と出て、ヒロインは若いジェーン・シーモア。役柄はもうひとつでもその美しい姿に見とれ続ける。
そのふたつに救われた。
お話や各場面はいろいろ突っ込みどころが多くこんなんでいいのかとも思ったり。悪役はカッコつける割にユルかったり弱かったりで、まあそこにおかしみがあるとも言える。制作者はそんなつもりじゃなかっただろうけど。
「風船的な衝撃シーン」はすごいな。そういうアイデアがもっとたくさんあればよかったのに。
でも意外に気に入ったかな。2023年4月10日
アニメ「オッドタクシー」を見る
気になっていた作品。やっと見終わる。
ちょっと憂鬱な空気とともに展開する話になかなか乗れず、さり気なくはさまれる小ネタなんかはおもしろいものの、どうなのかねーと斜に構えていた…。
最終回にすべてがひっくり返る。圧縮された驚きが見る人をなぎ倒す。こういう話だったのか。そりゃ傑作ミステリだと今頃納得。
もう一回見ないと全体が把握できないな…。
ソン・ウォンピョン「アーモンド」を読む
扁桃体が小さい少年の物語。
大変な事件が次々に襲いかかるのに感情をあまり持たないゆえにか話が淡々と進む。主人公の性質によるものなのか、作者の筆自体がそうなのか?
どういう展開になるのかと思っているともうひとりの「問題児」がからみ、やがて女子生徒もひとり出てきて友情というテーマが前に出てくる。
さらさらした文体と内面の濃厚さ。近さと遠さを感じながら不思議な親近感とともに読了。
韓国の小説は初めてなのでもうちょっと読まないと判断できないか…。
2023年4月8日
2023年3月24日
ドラマ「ブラッシュアップライフ」を見る
チーズトーストを作る時、パンのすみっこまでチーズをきちんとのせることにこだわる人、バカリズム(いつだったかバラエティ番組で)。
そういう細かさに共感できる人が狂喜乱舞するドラマ。知らないけど。
何回も生まれ変わって人生をやり直す。女子の会話の細部のおかしさをまぶして毎回感動と笑いの嵐。よくこんな話作れるな。ここ何年かのドラマでは一番の出来かも。
「粉雪」がくり返しギャグになっていたり。どうでもいいところでは「ジャスコ」の伏線に目を見張ったり。
全体があまりにもすごい構成なのでまともにつっこめない。
最後は人間的な暖かさを感じさせて見る人を幸せにする。ほんといいものを見たな…。