2010年のアルバム。
ビートルズのアコースティック寄りの曲を集めたみたいな感じ。新鮮味はないとも言えるのだけれど、一曲一曲がよくできている上、声の質のやわらかさがぴったり合う。懐かしい安心感にいつまでもひたっていたいと思ってしまう。
音で描いた「上質」。
2015年12月19日
ドラマ「サイレーン」を見る
菜々緒がすべてを支配する怪作。
すごくおもしろいという話でもないのに、静かにたたずむ菜々緒が画面に映るだけで次元が変わる。
狂気を秘めた悪女は笑劇と隣り合わせ。でも、かろうじて笑いの方には落ちない…。緊張感のある画面が持続する。
たまたま何かの波長が合ってしまったゆえの奇跡かもしれない。
冴えないデザイナー役の光石研が笑いの花(?)を添える。いい味。
最終回の展開などあまりのむちゃくちゃ加減に唖然とするけれど問題なし。いいものを見せていただいて…と感謝。
すごくおもしろいという話でもないのに、静かにたたずむ菜々緒が画面に映るだけで次元が変わる。
狂気を秘めた悪女は笑劇と隣り合わせ。でも、かろうじて笑いの方には落ちない…。緊張感のある画面が持続する。
たまたま何かの波長が合ってしまったゆえの奇跡かもしれない。
冴えないデザイナー役の光石研が笑いの花(?)を添える。いい味。
最終回の展開などあまりのむちゃくちゃ加減に唖然とするけれど問題なし。いいものを見せていただいて…と感謝。
2015年11月8日
2015年10月20日
2015年9月6日
ドラマ「美女と男子」を見る
左遷されて畑違いの芸能マネージャーになった沢渡一子(仲間由紀恵)の成長物語。全20回。
オープニングタイトルで浜崎あゆみ「Step by step」をヒロインたちの口パクバンドが歌うところからして楽しさ全開。
基本的にはコメディだけど毎回けっこう泣かされる。飽きさせないプロフェッショナルな脚本・演出と多彩な登場人物への愛情。
いたずらに新しさを追い求めず細かい部分まで丁寧に作られている。
見た後に何が残るというのではなく、見ている間がひたすら幸せ。それでいい。そういうものを軽やかに品よく作るのがどれほどむずかしいか…。
メインストーリーと関係ないところでもいろいろと。
たとえば高橋ジョージ。役どころは妻子に逃げられた一発屋ロック歌手。ベタベタ。へたな関西弁でしゃべると思っていると中盤あたりで…。
たとえば認知症のお父さん(中原丈雄)。ところどころで不意に会話にからむ発言。仲間由紀恵と町田啓太がなぜか「赤毛のアン」の話をする場面では「想像の翼が」とか何とか言ったりするのがおかしい(朝ドラ「花子とアン」の3人)。
最終回、最後の場面のヒロインの鼻歌。
他にも、うちの奥様は前川泰之の手の「ヒラヒラ」がいいと言う。
どれも気が利いてる。たくさんの小さなアイデアがまわりを固めて質を上げる。大傑作ドラマというほどではないんだけどついついあれこれ語ってしまう…。
オープニングタイトルで浜崎あゆみ「Step by step」をヒロインたちの口パクバンドが歌うところからして楽しさ全開。
基本的にはコメディだけど毎回けっこう泣かされる。飽きさせないプロフェッショナルな脚本・演出と多彩な登場人物への愛情。
いたずらに新しさを追い求めず細かい部分まで丁寧に作られている。
見た後に何が残るというのではなく、見ている間がひたすら幸せ。それでいい。そういうものを軽やかに品よく作るのがどれほどむずかしいか…。
メインストーリーと関係ないところでもいろいろと。
たとえば高橋ジョージ。役どころは妻子に逃げられた一発屋ロック歌手。ベタベタ。へたな関西弁でしゃべると思っていると中盤あたりで…。
たとえば認知症のお父さん(中原丈雄)。ところどころで不意に会話にからむ発言。仲間由紀恵と町田啓太がなぜか「赤毛のアン」の話をする場面では「想像の翼が」とか何とか言ったりするのがおかしい(朝ドラ「花子とアン」の3人)。
最終回、最後の場面のヒロインの鼻歌。
他にも、うちの奥様は前川泰之の手の「ヒラヒラ」がいいと言う。
どれも気が利いてる。たくさんの小さなアイデアがまわりを固めて質を上げる。大傑作ドラマというほどではないんだけどついついあれこれ語ってしまう…。
2015年9月3日
五輪エンブレム騒動に辟易する
21世紀の魔女狩り。ネットの無責任さは今に始まったことではないけれど…。病んでる?
それ以前に、デザイン業界の内側と外側でこんなに話が通じないとは。面白半分に「パクり」と騒ぎ立てる人たちは論外。問題はそれ以外のフツーの人たちの意見。なんとも言えないこの違和感は何?
説明すればわかり合えるものなのかどうか…。
周辺のモノはおいておくとして。客観的に見てその晴れ舞台で「盗作なんてするわけないじゃん」というのは説明不要の大前提(当たり前すぎるから。盗作するメリットなどひとつもないから)。
結果的に偶然似たものが出来てしまうことは少なからずある。その場合の対処がむずかしい。今回は組織委員会にその能力がなかったか…。
純粋にデザインとして。エンブレムの決定案はぴんとこなかった。黒い部分が多すぎなのもちょっと…。
もめた末に公開された原案はきりりとしていて割と好きかも。セリフ部分が直線だけで出来ているのが効いている。日の丸ともドットともとれるダブルミーニング的なところもいい(ただしそれは作者の意図にはないらしい…)。
桜のリースの招致ロゴは色のハデさに目を奪われるけれど、花のカタチが old-fashioned すぎるか。でも、大衆の好みはこういうのなの?
歴代のオリンピックのロゴマークを見較べてみる。'92年のバルセロナみたいな自由な感じがいいかなー。明快かつかっこいい。
仕切り直しになる今回のデザイン、間違っても「全国民の多数決でフジヤマ・ゲイシャ・サクラフブキ デザインに決まりました」などということになりませんように。
それ以前に、デザイン業界の内側と外側でこんなに話が通じないとは。面白半分に「パクり」と騒ぎ立てる人たちは論外。問題はそれ以外のフツーの人たちの意見。なんとも言えないこの違和感は何?
説明すればわかり合えるものなのかどうか…。
周辺のモノはおいておくとして。客観的に見てその晴れ舞台で「盗作なんてするわけないじゃん」というのは説明不要の大前提(当たり前すぎるから。盗作するメリットなどひとつもないから)。
結果的に偶然似たものが出来てしまうことは少なからずある。その場合の対処がむずかしい。今回は組織委員会にその能力がなかったか…。
純粋にデザインとして。エンブレムの決定案はぴんとこなかった。黒い部分が多すぎなのもちょっと…。
もめた末に公開された原案はきりりとしていて割と好きかも。セリフ部分が直線だけで出来ているのが効いている。日の丸ともドットともとれるダブルミーニング的なところもいい(ただしそれは作者の意図にはないらしい…)。
桜のリースの招致ロゴは色のハデさに目を奪われるけれど、花のカタチが old-fashioned すぎるか。でも、大衆の好みはこういうのなの?
歴代のオリンピックのロゴマークを見較べてみる。'92年のバルセロナみたいな自由な感じがいいかなー。明快かつかっこいい。
仕切り直しになる今回のデザイン、間違っても「全国民の多数決でフジヤマ・ゲイシャ・サクラフブキ デザインに決まりました」などということになりませんように。
2015年8月14日
ねむようこ「少年少女」を読む
詩的な短編コミックが6つ。
表題作「少年少女」のはかなくも問答無用の美しさ。
「県立マンモス西高等学校」の特異な設定(おじいさんおばあさん高校)の中で最後に明かされる真実の粋。
「赤コートのセルマ」の終りの方に出てくる見開き絵のインパクト。圧倒される。
絵のよさにため息のつき通し。手の描き方、ごつごつしているようでしなやか。むずかしいポーズを軽々と(?)破綻なく描く技術。
つまるところはセンスが好みに合うということなんだろうけど。
表題作「少年少女」のはかなくも問答無用の美しさ。
「県立マンモス西高等学校」の特異な設定(おじいさんおばあさん高校)の中で最後に明かされる真実の粋。
「赤コートのセルマ」の終りの方に出てくる見開き絵のインパクト。圧倒される。
絵のよさにため息のつき通し。手の描き方、ごつごつしているようでしなやか。むずかしいポーズを軽々と(?)破綻なく描く技術。
つまるところはセンスが好みに合うということなんだろうけど。
2015年8月12日
水元ローラ「近づいたり 離れたり」を読む
名前をめぐる18の短編コミック。
はじめの1、2編はぴんと来ない。 読み進むにつれて世界になじんだか、ちょっとずつよくなる。各話8ページの中にさりげなく恋を語ったり語らなかったり。
「11 梅川有子」「13 佐藤眞澄」のまじめなくすぐったさが好き。
「17 今野瑞樹」の意外性に感心。
「18 新垣武人」は「06 新垣武人」の十年後の話。髪型のバリエーションになぜかどきっとしてしまって困る。
はじめの1、2編はぴんと来ない。 読み進むにつれて世界になじんだか、ちょっとずつよくなる。各話8ページの中にさりげなく恋を語ったり語らなかったり。
「11 梅川有子」「13 佐藤眞澄」のまじめなくすぐったさが好き。
「17 今野瑞樹」の意外性に感心。
「18 新垣武人」は「06 新垣武人」の十年後の話。髪型のバリエーションになぜかどきっとしてしまって困る。
2015年8月10日
山本ルンルン「シトラス学園 バニラ」を読む
60年代風おしゃれ&サイケ調(?)の甘ったるい絵の連作コミック。
いかにもありそうな学園ものと見せかけて、死や悪魔や魔法といったブラックなスパイスでとんでもない世界を作り上げる。基本的な話がきちんとしているのでその味がうまく効く。
ペン入れはすべてフリーハンド…。そういう「判断」はおもしろいなと思う。
いかにもありそうな学園ものと見せかけて、死や悪魔や魔法といったブラックなスパイスでとんでもない世界を作り上げる。基本的な話がきちんとしているのでその味がうまく効く。
ペン入れはすべてフリーハンド…。そういう「判断」はおもしろいなと思う。
2015年7月31日
皇なつき「お江戸ふしぎ噺 あやし」を読む
宮部みゆきの原作をコミック化。
オーソドックスながらもていねいで美しい絵にため息が出る。静かな力業。
どの話もひたひたと恐怖がせり上がってくる。
中でもちょっとした変化球をしのばせた「蜆塚」。最後のページの大きなコマが絶妙のサゲになっていてうなる。コミックならではの表現。原作ではどうなってるんだろう?
オーソドックスながらもていねいで美しい絵にため息が出る。静かな力業。
どの話もひたひたと恐怖がせり上がってくる。
中でもちょっとした変化球をしのばせた「蜆塚」。最後のページの大きなコマが絶妙のサゲになっていてうなる。コミックならではの表現。原作ではどうなってるんだろう?
2015年7月15日
安田レイのミニライブに行く
安田レイのミニライブを見るのは3回め。今日は大阪駅構内5F「時空の広場」。
椅子が用意されていて前から2番めの席に座る。安田レイの表情もはっきり見て取れる。目が合いそうで合わないもどかしい感じが幸せ(?)。
強い風の中で歌姫の髪が舞うライブ。お客さんのノリはもうひとつか…。
ニューシングル「Tweedia」の発売日でもある。サイン会でファンたちが安田レイと握手するのをながめるうち、理性を失ってCDを買ってその列に加わってしまったバカなワタシ…。
ほんの0.5秒か1秒だったけど、歌姫のやわらかな両手で包まれる感覚というのは…。床から10センチくらい浮いてしばらくふわふわしていたような。禁断の果実。
2015年7月11日
2015年6月26日
ドラマ「ようこそ、わが家へ」を見る
ささいなことからストーカー被害を受ける一家の物語。
通俗的ながらもどんどん面白くなっていく脚本・演出にハマる。事件の陰湿さと裏腹に脳天気すぎる家族。その落差がおかしい。ワタシ好み。
有村架純はこれまでで一番かわいい。猫のガスも同じくらいかわいい。沢尻エリカはこういう人だったんだとはじめて理解する(この役柄は好感度大)。山口紗弥加の渋さも効いてる。悪役は力強いのから変なのまでいろいろキャラクターを取り揃えて話を盛り上げる。
けっこうむちゃくちゃな筋立ては突っ込みどころ満載でも、そのPOP(≒バカ)なところが何より良い。
エンディングの思わせぶりなシーンは蛇足だけど、とても楽しいドラマだったので大目に見ておく。
通俗的ながらもどんどん面白くなっていく脚本・演出にハマる。事件の陰湿さと裏腹に脳天気すぎる家族。その落差がおかしい。ワタシ好み。
有村架純はこれまでで一番かわいい。猫のガスも同じくらいかわいい。沢尻エリカはこういう人だったんだとはじめて理解する(この役柄は好感度大)。山口紗弥加の渋さも効いてる。悪役は力強いのから変なのまでいろいろキャラクターを取り揃えて話を盛り上げる。
けっこうむちゃくちゃな筋立ては突っ込みどころ満載でも、そのPOP(≒バカ)なところが何より良い。
エンディングの思わせぶりなシーンは蛇足だけど、とても楽しいドラマだったので大目に見ておく。
2015年6月24日
(ちょっと前だけど)メインサイトをリニューアルする
長い間古い形のままだったのが気になっていたので。
レイアウトにテーブルやスペースを多用するのはあまりに時代遅れ。見た目にさしさわりがなければいいという問題ではなくて。
ダンディズム? カッコつけ?
CSSやJavaScriptと格闘する日々。いまだによくわかっていない。テキストエディターだけで作ってしまうのはかなりムチャだったような…。
ブロックをセンター揃えにして背景を左右違う色にする。ありそうで、ない…と思う。簡単に見えてけっこうめんどくさいデザイン。意味もないところに凝りたがる(こんなヒトだとは思わなかった)。
何はともあれ、シンプルですっきりわかりやすいサイトができてよかったと、いつもながら自画自賛。
それと前後してペンネームを浅羽ピピにする。これは十年来の希望。
仕事にかこつけてひとりでいろいろ遊んでる?
2015年4月24日
チューリヒ美術館展を見る
近代絵画の巨匠たちの絵がちょっとずつ幕の内弁当風に見られるのが楽しい。
ルソー「X氏の肖像(ピエール・ロティ)」が一番のお気に入り。まじめなのにとぼけていて。うまいへたを超えたところにある絵画の快楽。
ゴッホ「サント=マリーの白い小屋」。ゴッホってこんなによかったっけ…。問答無用。
ミロ「絵画」。1925年,若い時の作品。シンプルな構成の中にも詩情と緊張感のある抽象画。
幅6mのモネ 「睡蓮の池,夕暮れ」はビミョー。筆のタッチが…。
一緒に行ったうちの奥様は,ボナールが一番で,その次がクレーの茶色っぽい絵とか言う。シブい。通好み? 素人に負けてるような気もするミーハーのワタシ…。
2015年4月20日
オノ・ナツメ「not simple」を読む
味わい深い線で描かれるコミック。こういう絵には弱い。静かに刺激されまくり。
凝った構成の物語。主人公の青年の救われない人生。暗ーいアート系のヨーロッパ映画みたい。話自体はそれほど好きなわけではないんだけど,この語り口,このビジュアルだから…。
参ったなー。全面降伏。
凝った構成の物語。主人公の青年の救われない人生。暗ーいアート系のヨーロッパ映画みたい。話自体はそれほど好きなわけではないんだけど,この語り口,このビジュアルだから…。
参ったなー。全面降伏。
2015年4月11日
ねむようこ「くらすはこ」を読む
コミック短編集。
物語の進行役の女の子が手にして覗き込むのは模型のような家。そこで起こっている出来事は…。
しなやかな線で描かれる女の子たちがひたすらかわいかったり,美しかったり,セクシーだったりする。そこに感動。男たちも同様に描かれているのだろうけれどそれはおいておく。
絵だけでも百点満点なのに,その上ひとつひとつのお話がみごとなスライス・オブ・ライフになっている。両方合わせて200点満点の出来。
物語の進行役の女の子が手にして覗き込むのは模型のような家。そこで起こっている出来事は…。
しなやかな線で描かれる女の子たちがひたすらかわいかったり,美しかったり,セクシーだったりする。そこに感動。男たちも同様に描かれているのだろうけれどそれはおいておく。
絵だけでも百点満点なのに,その上ひとつひとつのお話がみごとなスライス・オブ・ライフになっている。両方合わせて200点満点の出来。
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